配線ダクトをいう設備をご存知でしょうか。一昔前であれば官公庁や学校、医療機関等にだけ設置されていた電気関係の設備です。電気製品を使用する時、必ず電源コンセントに各種機器のケーブルを差し込んで、電気を供給しなくてはいけません。その数が多いと床にケーブルが散乱するので、それを防止するために配線ダクトを使用しました。
一般的なものは壁や床にモールというカバーを設置し、その中にケーブルを収納します。今では一般家庭であっても、最低10個の電気製品があることでしょう。そのため一般家庭であっても配線ダクトを備えているところが多くなりました。各種官公庁に備わっている配線ダクトと家庭用は大きく異なっており、後者であれば簡易的な取り付けを可能としたものになります。
一般家庭用のダクトの特徴として挙げられることは、外付け工法で備えるものです。外付け工法とは目に見える形で取り付けることを指しており、モールを用いて簡易的な施工となります。この役割はあくまでも、ケーブルが床に散乱するのを防止するためであり、電源の供給には重きはおかれていません。床に無数の電源コードが散乱すると、足を引っ掛けてしまう恐れがあることのほか、熱を帯びて火災が発生する可能性もあります。
それらのトラブルを避けるための役割が、配線ダクトに課せられているといえるでしょう。外付け工法の場合は非常に安価な施工費用で設置することが可能となっています。