今では医療業界でも、数多くの電気機器を備えて業務をおこなっています。心電図や人工呼吸器というと、必要な人・場所のところで使用するので固定位置で置くものではありません。病院では安全面を考慮してすべての電子機器の電源コードは配線ダクト内に収納しています。そのなかでも多くの現場で活用されているのが、「リフトアップ型」と呼ばれる配線ダクトです。

「リフトアップ型」の配線ダクトとは、天井にレールを取り付けているのがポイントです。一般的なダクトの場合、床や壁に取り付けているものです。これだと各電子機器は自由に動かすことができず、固定をされてしまうというデメリットがありました。その問題を解消したのがリフトアップ式であり、病院で使用するために1980年に日本で開発されています。

このダクトの特徴は電源供給も同時にできる点で、病棟や外来診察室などの天井に目をやると存在を確認できます。特に手術室では数多くのリフトアップ型が備わっていて、使用する医療機器のすべてを網羅しているといっても過言ではないでしょう。1000Wから2000Wまでの高圧電流にも対応しているダクトで、昨今では自動車生産工場でも備えているところが増加しました。一般家庭向けではないものの、今後は低電力の製品も開発される見通しです。

ケーブルを収納しつつ、電気も同時に得られる良さがあり、活用できる現場はアイデア次第では無限大ともいえる配線ダクトです。

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